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2024.02.14

写真家 鈴木陽介 氏 【ロングインタビュー】ソーシャルグッドギャラリー オープニング特別企画「YOSUKE SUZUKI Collection Series」

2024年2月24日(土)から3月3日(日)まで、ソーシャルグッドギャラリー(以下SGG)は、オープニングを飾る記念すべき特別企画として、写真家・鈴木陽介氏の展示「YOSUKE SUZUKI Collection Series(鈴木陽介 コレクションシリーズ)」を開催します。

開催に先駆け、鈴木氏本人から、今回の展示作品の背後にある思いや、彼の創作活動の姿勢について深く掘り下げてお聞きしました。
展示を前に、鈴木氏の世界観に触れ、彼の目を通して見る世界をぜひ体験してください。

展示情報詳細はこちらをご覧ください

鈴木陽介
写真家。1976年 神奈川県茅ヶ崎生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒。
2002年に 写真家として活動をはじめる。
写真集に「カレーライス」「むし」「珠々がきた」
「BLACK」「葉っぱとシロクマ」がある。
yosukesuzuki.jp
instagram @mt_erz

SGGによる生成AI活用
この記事は以下ステップで生成AIを一部利用して作成しています。
※自動化50%、SGGでは生成AIを積極的に活用します。

1. 約90分のオンラインインタビューを実施
2. 音声データを自動文字起こしにてテキスト化(約13000文字程度)
3. SGGオリジナルプロンプトにて生成AIにて要約と整形
4. SGG編集者による手動調整

サッカー一筋から写真の世界へ。はじめての写真はつまらなくてショック!

──SGG:経歴を教えてください。

──鈴木:1976年、神奈川県の茅ヶ崎市で生まれました。もともとはサッカー一筋で、プロを目指していたんですが、夢が叶わず。そこで「何かカッコいいことを」と思い、写真を始めたんです。高校は日大の付属で、そこから日大の芸術学部の写真学科に進学。大学卒業後、凸版印刷の写真部で3年間働き、2002年に独立しました。独立当初は仕事がなく苦労しましたが、徐々に仕事をもらえるようになり、今に至ります。

──SGG:サッカーを辞めて写真を始めたきっかけは?

──鈴木:元々ファッションが好きで、サッカー以外では洋服の道に進みたいと思っていました。大学進学のアドバイスを受け、日大の芸術学部の写真学科を選びました。サッカーしかしてこなかったので、最初は文科系の人たちとの付き合いに戸惑いましたが、大学で多様な素敵な人たちと出会い、視野が広がりました。

──SGG:写真に触れるようになったのは大学からですか?

──鈴木:はい、それまでカメラを持ったことも、写真展に行ったこともなかったんです。でも、絵を描くのが好きで、写真はすぐに結果が出るから魅力的に感じました。大学で初めてカメラを買い、現像してみたら、自分の写真がつまらなくてショックを受けましたね。

──SGG:サッカーの経験は写真家としてのキャリアにどう影響しましたか?

──鈴木:凸版印刷でのアシスタント業務では、体力とチームワークが役立ちました。サッカーで培った経験が生きていると思います。高校の先輩がホリプロの人を紹介してくれて、その繋がりでストリート誌「Boon」の撮影を始めることができ、その後、徐々に撮影の仕事が増えていきました。サッカー部の先輩が色々な業種に進んでいて、その繋がりがありました。実は、僕の奥さんもその繋がりで紹介されたんですよw

ISSEY MIYAKE
ISSEY MIYAKE
Shoplifters
Shoplifters

エゴサーチで見つけたキーワード「静けさを形にする写真家」。

──SGG:現在の写真家としての活動は?

──鈴木:今は自分の作品を作ることもありますが、主には企業からの依頼で写真を撮っています。一般的なフォトグラファーの活動ですね。ただ、私の写真は少し変わった視点を求められることが多く、依頼内容が決まっていない状態で仕事をもらうことも増えています。商品の撮影など、どう撮るかを一緒に考えながら進める仕事が多いです。

──SGG:鈴木さんの作品の特徴は?

──鈴木:私の作品をエゴサーチをすると、「静けさを形にする」のが得意と、そういう評価が出てきますね。サッカーをしていた頃とは全く違う、内向的でシリアスな作品が多いです。綺麗なお花を撮りたいというよりは、自分の思いや独特な感情を写真にしたいと思っています。

Andagyoza
Andagyoza
HEIWA PAPER
HEIWA PAPER

自分がただの物体になってしまうような感覚。

──SGG:今回の展示「YOSUKE SUZUKI Collection Series」について教えてください。

──鈴木:このコレクションは、過去10年間にわたって、形や大きさにこだわり、深く考察してきた作品群です。言葉で説明するのは難しいのですが、見る人の尺度によって、物の大きさが変わるような感覚を表現しています。例えば、キリンとベビースターラーメンを大きなスケールで見たときの大きさの差はそれほどない。これはミクロとマクロの話で、自分の位置や大きさを考えると、自分がただの物体になってしまうような感覚に陥ります。これを形にしたいと思っています。
今回のコレクションでは、走っている車を記録し、それをコレクションしています。ただ単にかっこいい車を撮影するのではなく、日常に自分の目の前を過ぎていく車を一台ずつ撮影し、並べて保存することに意味を見出しています。

──SGG:このアイデアはどのように?

──鈴木:作品を撮るまでにはたくさん考えます。一度撮り始めたら、途中でやめることはほとんどありません。考える時間が大切で、その中でいろいろなアイデアが生まれます。ステレオタイプにならないように、異なる視点からアプローチすることを大切にしています。
このコレクションは、精神的な癒しや心の安定を求める行為に近いかもしれません。作品を撮影し保存することに安心感を覚え、車の作品に関しても、撮影し並べて完成させた時に、その時に通った車が時間と一緒にきっちり保存されたという感覚があります。自分の中で整理しまとめることで心が落ち着くんです。それは、精神科の箱庭療法に似ているかもしれませんね。

CAR2
CAR2
CAR1
CAR1

新たな試み。一度コレクションした被写体を分解再構築。

──SGG:コレクションをNFTや額装作品として展開する考えは?

──鈴木:コレクションした作品をNFTとして別の形に変えることによって、存在について再考する機会が生まれます。物質としての大きさを意識して作った作品が、NFTになることで新たな軸が生まれるのが面白いです。NFTは、誰も持っていないのに誰かのものになるという独特な面白さがあります。
普段は多動症的な性格ですが、この作品に関しては長時間集中して作業できます。一台一台をピクセル単位で動かし、バランスを取りながら作品を作ることができるのは自分でも不思議です。この集中力が、作品作りに意味があるのかもしれません。

──SGG:写真家としてのアプローチは?

──鈴木:自分は、人の目を気にせずに自分がやりたいことを追求しています。フライドポテトの形に興味があればそれを撮り、最近はどら焼きに興味があります。写真は、私の興味や体験を保存し共有する手段です。言葉で説明できない感覚を写真で表現しています。
集めたいものがあれば、常に撮影を続けたい、例えば、大阪で撮影した人々を俯瞰で捉えたシリーズなど、その場所と時間にいた人々を記録することに興味があります。写真は、その瞬間を記録する強い意味合いを持っています。

──SGG:来場者に体験してほしいことは?

──鈴木:写真、NFT、モニターでの表示、本、実物のポテトなど、様々な形での存在を展示したいです。来場者には、ただ綺麗だとか欲しいという感覚を超えて、そのモノがなぜそこにあるのか、その存在の形をぜひ感じてもらいたいです。

POTATO
POTATO

按田餃子オーナー、事業家としての側面。ただやりたいを形に。

──SGG:事業家としての考え方について教えてください。

鈴木:事業家としての僕は、数字やお金との関係をどう捉えるかという点で、特に他と変わりはないと思います。例えば、按田餃子を始めたのも、単にやりたいことを形にしたいという思いからでした。お金を稼ぐこと自体が目的ではなく、やりたいことを実現するための手段として捉えています。お金を稼いだ後にやりたいことはないという考えで、やりたいことを先に行い、それが結果的にお金を生むこともあるかもしれません。
按田餃子を始めた時、お金が足りなかったので、自分たちの手持ちでできる範囲でやりました。完璧を求めずに、足りない部分はそのままにしてスタートし、店舗を増やす時にはお金を借りましたが、それまでは借りずにやっていました。

按田餃子
按田餃子
──SGG:失敗することもあるかと思いますが…

鈴木:自分の中では、失敗とは思っていません。何かをやってみて、それが成功したらそれで満足しています。写真集を作っても、売れなくても構わないと思っています。ビジネスマンとしては、もっと戦略的に行動するべきかもしれませんが、自分は作ることに満足しています。また長期的な視点で物事を見ていますね。例えば、株を買わなかったことで後悔するよりは、買って下がっても構わないという考えです。何かをやってみることが重要で、やらなかったことを後悔するのが一番嫌いです。

按田餃子NFTコレクション
按田餃子NFTコレクション

本当にやりたいことを「恥ずかしい」と感じるほどに追求。

──SGG:創作作業とお金の関係性について

──鈴木:作業の技術的なプロセスを伝えることはあまり意味がないと思います。大切なのは、行為そのものを伝え、来場者に追体験してもらうことです。お金に関しては、高価な機材を買い集めることが必ずしも良い写真につながるわけではないと思っています。デジタルの世界では、ある程度の機材があれば、イメージに近づけることができます。お金は、根本からやりたいことに使うべきだと思います。

──SGG:最後にクリエーターみなさんへメッセージはありますか?

──鈴木:自分が本当にやりたいことを「恥ずかしい」と感じるほどに追求することが大切だと思っています。自分が写真を見せに行った時、グラフィックデザイナーの中島英樹さんに「本当にやりたいことを撮っていたら、恥ずかしいはずだ」と言われたことが、ずっと心に残っています。自分がやりたいことにお金を使うことが、良い結果につながると思います。
お金の使い方は、自分のやりたいことに焦点を当てるべきです。例えばお笑い芸人が遊びにお金を使うように、自分の興味や情熱にお金を使うことが、クリエイティブな作品を生み出すことにつながります。ただし、これは散財を推奨するわけではなく、計画的に自分のやりたいことをコツコツと追求することが重要です。

ソーシャルグッドギャラリー写真=鈴木陽介

開催概要

  • 期間:2024年2月24日(土)〜3月3日(日)
  • 時間:13:00〜18:00(平日)10:00〜19:00(土日祝日)
    作家在廊日時についてはインスタグラムにて随時ご紹介します。
    https://www.instagram.com/socialgoodgallery/
  • 場所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-12-19 アピカ原宿101 ソーシャルグッドギャラリー

期間中の体験企画

  • 前夜インスタライブ:2024年2月23日(金)19:00〜20:00
    作家による作品紹介
  • レセプション:2024年2月24日(土)17:00〜19:00
  • 来場者撮影イベント:2024年3月2日(土)13:00〜15::00
    作家が来場者を撮影しコレクション NFT化します。
    ※撮影した写真は後日デジタルJPGデータをお渡しします。
    ※NFTは後日マーケット「OpenSea」にて販売を予定しています。
    抽選10名限定
    お申し込みについては後日詳細をインスタグラムにてご案内します。
    https://www.instagram.com/socialgoodgallery/

展示作品

  • YOSUKE SUZUKI Collection Seriesから
    CAR
    POTATO
    その他
    上記現物プリントとNFTコレクション
    その他書籍販売
  • ※展示内容、体験企画については変更する場合があります。
    ※NFTとは「ノン・ファンジブル・トークン」の略で、ブロックチェーン技術により生成される一意のデジタル資産です。デジタルアート、音楽、ゲーム内アイテムなどに使用され、各NFTは代替不可能であり、所有権の証明として機能します。主にイーサリアムなどのブロックチェーンで作成され、デジタルコンテンツの真正性と希少性を保証します。